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朱B

夢を見た。

まだ、天界に居る時に、楽しかった頃の。

君は…。

何時も『朱鵺』と、呼ぶ。

その、姿が、亡き母親に似ていた。

ー…瞳を、閉じれば。

浮かんでくる。

幼き頃の自分の姿。

『何故、ソナタが、朱雀帝の後を継ぐのか』

憎き声で、父は、言った。

本来なら…。

異母兄が、継ぐ筈の朱雀帝。

彼は、純血。

だが…。

俺は、違う。

ー…父が。

母親に、惚れて出来た子。

所謂、妾の子。

『大丈夫よ、朱鵺。父君は、あんな感じだけど、ちゃんと、貴方の事を思っているわ』

だから…。

“泣かないで”。というのが、母親の口癖だった。

本当に“朱雀帝 朱陵王”は…。

俺の事を思っている父親だっただろうか。

冷酷な部分を持っている男じゃなかっただろうか。

そんな事を、考えながら、君の笑顔を思い出す。

『かなり、傷が、深い様ですね』

『流石の神でも、治す事は、無理か。治癒は、朱雀の担当ではないが、癒しの炎があれば…いけるかも知れない…』

『でしたら、玲樺お嬢様に』

『いや、あの子は…。私から、彼女に、お願いするよ…』

うっすらと、聞こえてくる会話。

傷?

あ、そういや、天界から、逃げる時に、傷を負っていたな。

俺…。


どうもで、ありまする。

こんばんわ。

昨日は、械のお陰で、近状報告という爆弾発言を投げられましたが。

アイツ。

酒飲めた事に、満足したのか、凄く上機嫌でした。

まぁ、今日から富山県へ住む事になったので、宜しくお願いします。

石川県に居た頃より、部屋が広い。

えっ、これ、ワンルームというより、ニDKなんですが(驚)

外から見ると、外観が可愛らしいです。

しかも、ベランダ側からは、竹が見えるよ。

というか、富山県まで、車で送ってもらったのですが。

二時間ぐらい掛かったと、思います。

見える景色が、全然違う。

話によれば、スーパーから少し歩けば、食べ物屋さんが並んでいるとか。

隗斗も、探検心で、一杯です。

早く、彼方此方、回れたら良いなと、思います。

明日は、とりあえず、近場から攻めていきます(*^^*)

「という事で、精進して仕事をするので、そろそろ…あのネタで、脅すのは、止めて」

「嫌です…」

「ちっ」

「隗、お腹が空いたので、ご飯を、作ってくれると、助かります。材料なら、見てきたけど少し、余っているでしょう…」

「余っているけど、まだ、やらなきゃいけない事があるの!新しい小説の内容も、考えないといけないから、械には、是日、相談に乗って欲しいんだよね」

「僕で良ければ、手取り、足取り、腰取り。ついでに、隗を、黙らせる方法を、知っていますが、大公爵に、教えても大丈夫ですか?本気の悪戯を、けしかけようとしていると…」

「…っ」

「要するに、早く、ご飯を、作って下さい。でなければ、隗の嫌いな奴の名前を羊が一匹みたいに、数えます…」

「(コイツ、絶対に、腹いせだ。富山県に来て、機嫌が良いのは知っているけど、酒が足りなかったと、言いたかったんだなぁ。今度、強い酒を買っておこう)」

お酒、強いからって、酷い。

隗斗だって、弱くなりたくってなった訳じゃなく、夜の仕事が無理だと、体が判断して以来、弱くなっていっただけだい。

深酒は、止めろと、言われてるけど。

殆ど、家の中だしね。



朝から胃炎に襲われる。

こんばんわ。

朝から、胃が痛くなり、食欲も無い隗斗です。

マジに、璃羅的中。

恐っ。

そして、お世話になっている方から『水商売嘗めてる?』と、言われましたが。

何か、今日は、迷惑掛けそうで、無理いって休ませてもらおうかなと、思いました。

ジュースだけでも良いのですが、何故か、嫌な予感がします。

今日、行ったら、いけない感じがして。

土曜日だから、休めないのは、解っていますが、嫌な予感がする時は、止めておいた方が、賢明に思えてきました。

という事で。

「璃羅」

「我の的中だね。考え事し過ぎて、胃炎起こしていそうって…」

「お陰さまで、今日の朝に胃が痛くなるとは、思わなかったよ。何で、的中するかなぁ」

「我々だって、生き神子の血が流れているんだよ。それくらいは、解る。それに、何を悩んでいるかも…。隗を、幼い頃から見てきたんだよ!」

「久しぶりに『血の旋律シリーズ』を、読んでいたらさぁ…。何か、仕事を行きたくなくなってきた。胃が痛いのは、本当。別に『水商売』を、嘗めている訳じゃなく、昨日から、何故か、蟠りがあってさぁ…。富山県行くと、なってから、風景が見えまくり。一応、夜の仕事をやったら、病むのを知っているから、プライベート以外は、関わりたくなかったのが、本音」

「そもそも、夜の仕事合わないんだから、止めなって言ったじゃん。人間関係苦手な癖に、働くからだよ。械にも言われなかった?『病むから、止めておきなさい。第一『プライベートは良いけど、仕事は嫌だ』と、言ったのは、隗でしょう。何、働いているんですか。富山県に行く事良いじゃないですか。先方も、喜んでいたし。此方は此方で良いかも知れませんが、本来の目的を、忘れてはいけませんよ。それに、美しい山の風景が見えて、素敵じゃありませんか。僕は、即決しますね。富山県』なんて、優雅に話していたけど…」

「私も、たまに、械の、思考が解らない。何故に、富山県推しなのかを教えてもらいたい。凄い笑顔で語られたよ」

「嫌な予感するなら、止めておいた方が良い!『血の旋律シリーズ』を、久しぶりに読んで、行きたくなくなったのは、気持ちの問題じゃん。母上だって、絶対に言う…」
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深紅に染め、雨音だけが静かに響く。

『鬼さん、こちら…手のなる方へ』

魔界で暮らしていた頃は楽しく走り回っていたっけ。
鬱蒼としており、何処を走り回っても広がる暗澹な世界。ねっとりとした空気が漂っている。

「…実際、知られたくない歴史は何処にでも存在するんだよね。それが、汚い事だと把握していても…皆、目を逸らすだけ」

「そいゆう世界を創り上げたのも…また、神々で御座います。人の世がそうである様に。天神界も…異物が反乱を起こせば、悪の根源になります!」

僕の目の前で爽やかな笑みを浮かべる翔也は、的確な応えをした。
何千年と見てきた光景だ。創り上げ、壊していくのも人であり…神々である。

「ふふっ。悪の根源か…。だとしたら、僕はどれだけ悪どいんだろうね…」

裏切り者を沢山殺ってきた自分は、紅い色しか知らない。
否、血色に染まりまくっている。
斬った感触や広がる臭いすら快楽の嗜好と考えてしまうくらいだ。ぞくせぞくと身体が疼いてしまうのは、長年培った謂わば…欲求。
深紅に彩られる姿は中々の芸術なのだ。


「隗坊っちゃま…顔がにやけてますよ。一体、何を想像してるのですか」

「―…死にゆく者達の姿だよ。斬られて飛び散る鮮血、広がる生臭い匂い。死ぬ間際に魅せる恍惚とした表情。何れも…美しい芸術どなって思ったんだ…」

「相変わらず、悪趣味で…」

「でもね、雨音が…その度響き渡るんだよ。静寂な時間が流れると言うのかな…」

「はぁ?」

殺す度、外は酷く荒れる…。

幼い太陽の花は、雨の雫を。

神々が棲む世界で一際、目立つのが七人だった。光の反射で炎色にも見える髪を、ゆらゆら揺らして…あどけない笑みが絶えなかった。
将来を約束された次期ミカエル。

そんなミカエルを平気で踵落としする麗しきウリエル。
穏やかな光景だと、神々は口を揃えて言っていた。そう、ミカエルの母親が亡くなるまでは…。


「聞いたか、あねの方が魔族の闘争に巻き込まれた人間を助ける為に命を捨てたと…」


「は、馬鹿っ!大きな声で叫ぶな。ミカエル様の耳に入ったら…」


慌てる家臣達を横目に、幼いウリエルは『馬鹿馬鹿しい』と思った。
ミカエルの母親は、穏やかな性格の持ち主で…。常に周りを和ませる女神だった。
魔族との闘いが勃発しても、そこに太陽の花を咲かせる様な人。
人間を助ける事が本望だと言っても過言ではない。
皆が悲しむ理由も解る。だが、一番悲しいのは心から慕っていた母親を亡くしたミカエル自身。
平然を装いながらも、泣くのを我慢している様子は一目瞭然。


『大丈夫だよ。母様が亡くなったて…私は一人で生きていけます…』


馬鹿も休み休みに言って欲しい。
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