……………………………………………途切れた声を つなぎ合わせてよ
聞いたんよ
この間の話は本当か
したらさ
何年か前からそんな話があったんだけど
長門くんがやってる仕事を
引き継げるひとがいなかったんだって
じゃあどうするのか聞いたら、
うまく人員調整してやるらしい
「いつなんですか？」
『いつとかは決まってないんですけど、
今年度中に調整して
早ければ4月に強制的に
あっち行かされるかも笑』
ほかのひとには言わないで、って…
4月って、あと２ヶ月じゃん
思わず口に出たよね
やだ、って
長門くん、
『え…』って驚いてたわ
「やだ、無理
長門さんいなくなるなんて、私無理
長門さんがいなくなったら、私、寂しいです」
そう言ったら笑ってた
けど
『二ノ浦さんがいるじゃないですか』
ちーん、だよね
なぜそこで
二ノ浦さんを出すんだよ
私を泣かすつもりなんか、このひとは
ふざけんじゃねぇ
「二ノ浦さんは、いいです
私は二ノ浦さんじゃないです」
そこまでは言えたけど、
肝心なことは、言えなかった
私が本当に
寂しい、って、
やだ、って思ってること
長門くんには
少しも伝わってないんだろうな
重く思われたくなくて、
冗談ぽく言ってるから仕方ないんだけど…
『雪、積もらないといいですねー』
「積もるといいですね笑」
明日は、朝から雪らしい
長門くんが雪を見た時、
雪がすきだと言った私を
いちばんに思い出してくれたらな
雪
お昼休みまで降ってたら
長門くんに伝えようか
長門くんが、だいすきだよ、って
叶わない片想い。
迷子ライフ / 鏡音リン
15/01/29 18:29
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