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生きるコント/大宮エリー




著者、大宮エリーさんの職業は、映画監督・脚本家・演出家・CMプランナーと、肩書きがたくさんありすぎて、どんな偉い人なの?しかも東大出身!って、びびりながら読み始めると、裏切られます。

装丁のにゃんこの絵と、タイトルのイメージのままに、ゆるーいエッセイなんです。

東大出身の人が書いた物と思えないくらいの、ふざけっぷりなのだけど、本人はいたって真面目なのよ、っていう天然ボケ炸裂。


ネタバレになりますが、私が電車で読んでて笑いそうになり困った話は、ゴキブリを退治しようとして、熱湯を用意したけど、間違えて自分がかぶってしまい、大やけど。


どうしたら、間違えるねん。(笑)

大阪出身なだけあって、やっぱ体張って笑いをとろうとしてる?

それにしても、やりすぎじゃない?

そんな話がテンコ盛り。


そしてエリーさんを超える、"おかん"が登場する回は、もう笑い死にしますね。


大阪のおばちゃんの中でも最強ランクです。


ほんとこれだけ面白いネタがあるからこそ、映画監督がエッセイ出せるんだなぁ。

ちょっとしか時間、しかも疲れてる時にも、クスっと笑えて、または失笑して、元気もらえるエッセイって良い。





ちなみにエリーさん監督の映画は「海でのはなし。」って宮崎あおい主演の映画らしいです。
スピッツの歌がやたらと流れるってことで、私も過去にレンタルしたけど、結局見ないで返しちゃった。

また借りて、エリーさんの仕事っぷりを拝見しなきゃ。

きっとエッセイのキャラからは想像できないくらい真面目な映画なんでしょうね。



オマケとしてある、おすぎとの対談も面白い。
てか、庶民派なのに何かと豪華だったりする。

告白/湊かなえ



本屋大賞受賞作品でどこの書店でも平積み。
電車内でサラリーマンのおじさんが堂々と単行本を読んでいた。
そんなに老若男女が読める小説なのか!って期待し、この文庫化の機会に購入。

もうすぐ映画も公開されますね。


やっぱり売れている本って読みやすい。一気読みした。




終業式の日、中学校の教室で退職のあいさつとともに、生徒ある告白をする女性教師。


「自分の幼い娘が、この学校のプールで水死しました。
事故ではなく、故意による殺人です。
犯人はこの教室の中に居る生徒、AとBです。
そして私は本日このAとBに復讐しました」

そういった衝撃的な内容を、とても冷静に穏やかな口調で、事件の真相や、自分の人生、AとBの性格、生い立ちについてなど語る、第一章。


この作品は全六章で構成されていて、犯人たちや、クラス委員長、犯人の母、など、語り手が変わり、それぞれの視点でおぞましい水死事件の真相や裏側を見ることができる。


悪い意味で魅力的な登場人物たちに、これだけ迫ることができたのは、やっぱりそれぞれの主観を把握できる構成だからだろうな。

物語は、水死事件で終わったのではなくて、章を追うごとに復讐劇も進行中。
第六章は、とても嫌な感じで締められます。
最後までドロドロしてます。




中学校が舞台なだけあって、教育がテーマ。
この作品の場合は母親と子供。
甘やかす母親、虐待する母親、復讐する母親。
良い母親像は出てきません。

そして教育のせいなのか歪んでしまった子供たち。


でも母親を責めようにも、所詮は人間。
教育って何を、誰を手本にすればいいのかわからない。
そんな疑問も結局解消されなかった。


なにかとモヤモヤするし残酷な小説だけど、引き込まれるし、読み物としては十分楽しめました。

そして中島哲也監督が、このドロドロな雰囲気をコメディタッチなしで、どう映画にしたんだろうと、想像膨らむばかりです。

A.I.




西暦何年かは説明されないけれど、近未来らしい。
そこは人間と人造人間(メカ)が共存する世の中。
デイビットは愛情をもつ少年として造られたメカ。

デイビットは試験的にヘンリー・モニカ夫妻のもとで生活する。
その夫婦の実の子供マーティンは、不治の病で絶望的だった為、デイビットは夫婦に可愛がられたが、マーティンが奇跡的に回復し、デイビットの居場所はなくなっていった。

母、モニカに愛を求めるあまり、過ちをおかしてしまったデイビットは、森の中に捨てられてしまう。
デイビットはおとぎ話、ピノキオのように人間になれたら、母は自分を愛してくれるんじゃないかと思っている。


森で出会ったセックスロボット、ジョーと、家から連れてきた、くまのぬいぐるみ型のメカ、テディという仲間とともに、ピノキオに出てくるブルー・フェアリーという妖精を探す旅に出た。






たぶん私が中学生の時に友人と観た気がする作品。
もうほとんど忘れてしまっていたみたいで初見に近かった。


近未来SFで親子愛。とても好みのテーマ。それに泣けるって有名じゃないですか。
スピルバーグだし、もともとキューブリックだし。

というわけで期待しすぎた。
正直眠気との戦いだった。

ジョー役のジュード・ロウは美しいし、デイビット役のハーレイくんは、演技うまいしかわいいし、俳優に文句のつけようはない。

CGやセットだって、お金かかっていることはとてもわかるし、海の場面もとても美しいし、近未来の雰囲気はとても素敵で。画面の隅々まで目で追いたくなる。
(とくに海の底のマンハッタンは凄いよね)



まぁほんと今あらすじを書いていても、切なくて涙が出そうな物語なんだけど、意外とゆっくりした流れで、とくに後半が間延びしていて、せっかくいいお話なのにしつこい感じがした。

そしてラストの思わぬ展開に、引いた。(笑)

あの未来人(?)はさすがにないでしょう…。
女神化するブルーフェアリーにも、幻滅。


デイビットの一方的過ぎる、母への愛は痛々しくって、可哀相の一言に尽きる。

でもやっぱり無理矢理な展開に興ざめして、最後まで感情移入出来ずにいた。

初舞台鑑賞

私が片思いしているあの人は、お芝居やっている方なので、昨夜その舞台を観に行ってきました。

舞台演劇を見るのは初体験です。


もう全員が演技に入り込んでいてド迫力でしたね。

私、明日からもう、安いテレビドラマなんか見れないよ、って感じ。←何様

やっぱりライブ感覚だから圧倒されちゃうのかな。でもでも、好きな人も含め、皆様の演技は圧巻でしたよ!


初めはヒッピー系の格好の方がぞろぞろと出てきて、ノリノリで踊ってて、ストーリーにおいては意味不明でしたが、焦点が死刑囚と、それを執行する少女に絞られていき、とても陰欝な雰囲気に。

被害者と加害者、生と死、希望と絶望、子供と大人。対極するものが後半にどんと押し寄せてきた。
最後はほろりと涙が出そうになりました。

迫真の演技にもひきつけられたけど、なにより脚本が良いんだよなぁ。

この物語の一本前に、まったく別の劇団の別の物語を見たけど、ただのお笑いコントしか思えなくて。(笑)
それは舞台に詳しくて、厳しい友人も同感だったみたい。




久しぶりに好きな人に会えたし、新たな一面を見れたし、お芝居は最高だったし、興奮して帰宅。
でも、想像以上に凄かったからか、好きな人が更に遠い人に思えた。

マトリックス




トーマス・アンダーソンは、大手ソフトウェア会社のメタ・コーテックスに勤めるプログラマである。しかし、トーマスにはあらゆるコンピュータ犯罪を起こす天才クラッカー、ネオという、もう1つの顔があった。

ある夜、とある人物(モーフィアス)を探していたネオの所へ、その人物から「白ウサギに付いて行け」とのメッセージが届く。やがて、今まで現実と思っていた世界が、コンピュータの反乱によって作られた「仮想現実」であることを知らされたネオは、人類が養殖されている現実世界で、人工知能との戦いに巻き込まれていく。

(Wikipediaより引用)



もう10年以上前の映画なのかってほど、CG技術が更に進歩した現在に観ても新鮮なSFアクション。

まぁちょっと中盤まで退屈するけど、ラストにかけては興奮しっぱなし。

あとでメイキング見たら、なんでこんなに心と目を奪われたのか納得。
あの有名なシーン、(イナバウアーして弾かわすやつ)は、あんな凄い台数のカメラで撮られていたんですね。

とにかくメイキングで二度おいしくなるDVDでした。
続編も酷評が多いけど観ようっと。

そして私はネオより、モーフィアスのおじさんが好きです。
あの説得力、凄いね。かっこいいし。

まぁでもネオ演じるキアヌ・リーブスも若くて、かわいかった(笑)意外と童顔。


ああ、そしてどうか私の知る世界がマトリックスではありませんように。
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