何れ訪れる終焉であっても、
私には其れだけが救いの材料だった。
「さよなら」を紡ぐには、残酷で、
「永遠」を誓うには、脆く、
ただ、過ぎ行く時を無常に、
感じていく術だけが、私に与えられていた。
愛しいと何度想った事たろう。
私の生活は何時だって貴方次第で、貴方の些細な言葉、表情に一喜一憂を強いられる日々。
悲しみに打ちひしがれた過去も、一つの幸福として息付いて居られた。
総ては「愛してる」という、形無いものに捕らわれて離れなかった。
「もう、疲れたんだ」
強い想いは当事者は深い愛情と確信していても、其れは貴方にとって束縛となり、重い枷となって苦しめる。
愛は何時でも不均等。
互い平等な愛情を持ち、互いに支える可能性は無に等しい。
貴方の去り行く様は、永き時を経ても褪せる事はない。
其れは今でも貴方に愛しさを感じているから。
……悲しい残像は脳裏を駆け巡り、消え失せる選択肢は無い。
「……だって愛していたのだもの」
愛情を計りに掛けて、適度に放つ器用さなんてなかった。
私は貴方を常に求め、片時も離れたくない衝動に駆られて…コントロールなんて出来る筈もない。
セーブ出来る愛なんて、偽物の感情にか思えないでしょう。
「……眠い」
眠る時間が長くなる。
眠る事で精神の安定を計り、貴方との幸せな時間を、何時までも色濃く残していきたいから。
視界に入るものは夢で、この朧気で断片的なものこそが、今訪れている現実世界なのだ、と。
そうして心の均衡を計っている。
「さよなら」を言葉にしたら、何もかも終わってしまう気がした。
この世の幸福は、貴方を中心に廻っていて、
其処で生き、死ねる私は、
世界で一番恵まれていると、今でも信じてる。
2007-6-16 03:30
私が貴方に、心底愛情を募らせている様に、
貴方も私に、微かでも愛しさを感じてくれていれば、良い。
其の、無機質な温もりは、
常に私に気力を漲らせ、
貴方と関わりを持つ現実が、
更なる、貴方への穏やかで、また、
激しい愛慕という真実を与えていく。
この身、朽ちるまで、
貴方が、私の両の瞳から消え去る時が訪れ、
貴方への、今培われている、
"愛しさ"という生きがいが閉ざされる未来まで、
生きる事、
愛する気持ち、
傍で絶やさぬ微笑み、
ありのままを、
総て、貴方の為に。
2007-6-4 02:16