観る前はそんなに期待してなかったけど、想像以上に素敵な物語でしたジャンピング土下座ズッシャァァァ――ッ!!
てな訳で流石Disney心惹かれる素晴らしい仕上がり。俺も衝撃だったけど、多分観る人殆どが「私の知ってる眠れる森の美女じゃないだ…とぉ……!?」ってなる事請け合い。
本来なら心優しき国王が実は野心を灯してから次第に邪悪に変化を遂げ、挙げ句マレフィセントに対する恋心を患った結果憎しみに変わりラストは対決するとか。えっ…どこの昼ドラ愛憎劇!?しかも超肉弾戦!!闘うホームズばりにびっくりだよ(笑)
頑張れ!!マレフィセント!!ってヴィランズな筈なのに思わず味方して応援してしまうほど、健気で一途で純粋なマレフィセントに惚れます。ツンデレなトコも憎めないダンッ!!しかもアンジーとかハマリ過ぎてて頭にデッカイ角生やしてンのが自然に受け止められちゃうあら不思議。
人間が住む国と妖精の国(つか、マレフィセントは魔女だと思ってたから邪悪な妖精さんだと知って衝撃)に別れた世界の均衡を崩したのは人間が妖精の国へ侵略を試みたのが最初。ここでも欲望にまみれた愚かな考えを持つ存在は何時だって人間なんだとちょっと切なくなりますな…
妖精へ攻撃を仕掛けて逆に返り討ちにされるんだけど、そのシーンが壮絶。普通に人間が血を流して残酷に散る様子は絶対に子供向けじゃない(笑)パイレーツのダッチマン号のクルーvs.人間みたいな阿鼻驚嘆の地獄絵図。超ダーク。人間が勝てる気が全くしない。何度か戦闘シーンが出てくるんだけど、実際場内の子供が泣き出したからね。うん、恐かったねぇ可哀想に。
自分の背よりも大きな翼が背中にあったマレフィセントと次期国王となるステファンは純粋な愛で結ばれていて、いがみ合う両国本来の理想の形。種族を越えた愛。皆がこの二人みたいにいかないのはこの世の常。人の欲望がある限り両国がひとつになる事は永遠に来ない。先の戦闘で瀕死の怪我を負った現国王が妖精の国を牛耳るマレフィセントを仕留めた者を次期国王に任命すると言っちゃったからさぁ大変。唯一心を開いていたステファンにまさか裏切られるとは露ほどにも思っていないマレフィセントは何時ものように彼と会瀬を重ねたある日、薬で眠らされた間ステファンに因って力強くて美しい翼を切り落とされてしまうのです。
哀しみの咆哮。目が覚めたマレフィセントに訪れた絶望と哀しみ。最愛のステファンに裏切られ、その上自分のアイデンティティーでもある自慢の翼をもがれた心情は幾ばかりか…絶叫しかあげられないね!!そりゃぁヤサグレちゃうよね!!ステファン殺す!!ってなっちゃうよね!!他の女との間に生まれた子供にウッカリ呪いかけちゃうよね!!
女性目線で観るとマレフィセントに感情移入しちゃうのは仕方ない!!アナと雪の女王もくたばれハンス王子!!ってなるって(^q^)
翼を失ったマレフィセントが一羽の烏に魔法をかけて使い魔として自分の側近にします。このディアヴァルとマレフィセントとのやり取りがキュンキュン!!マレフィセントのツンデレがこれでもかってくらい見れる所。そんな主にしょうがないなぁ〜みたいな態度で尽くすディアヴァルにもキュンキュンです。くっついちゃえよ!!って思うよ(笑)
ちょっと突っ込みたかったのは、マレフィセントに祝福の呪いをかけられたオーロラ姫をなぜマレフィセントと同じ妖精である三人にステファンは託したのか。城で匿わないのが従来との相違。マレフィセントがさらに手を出そうとか思わない筈ねぇだろ!!バカですか!?(笑)ま、その結果がオーロラの命を助ける要因にはなるんだけどね…そこだけ腑に落ちないな。
妖精の国ですくすく育つオーロラを着かず離れずの距離で見守り続けるマレフィセント。冷たい態度で接しながら彼女が危険に晒されれば率先して助ける姿はまるで母親。口では憎まれ口しか叩かないマレフィセントでも実の母親よりも確実に愛を注いでいたと思う。オーロラも姿は見えずともずっと自分を守ってくれていたマレフィセントの温かい存在を確かに感じていた。何と原作ではキスをしなきゃ会えない筈のフィリィップ王子と妖精の森でバッタリ遭遇…アルェ〜?ここで真実の愛のキスフラグがややへし折られ気味なんだが…(笑)
運命のオーロラ16歳の誕生日。
自分の身にかけた呪いはマレフィセントの仕業だと事実を知ったオーロラは単身で城へ乗り込む。そこで再会を果たしたのは夢にまで見た愛する父親の冷酷な姿だった。マレフィセントを殺す事だけに執着して生きているステファンは銀が唯一の弱点である妖精へ向けての武器を国中の鍛冶屋を集めて昼夜問わず造らせていた。もう狂ってるね終盤のステファンは…人間は狂気に染まるとこうなるかとちょっと恐怖。
国中の糸車を破棄して城の地下奥深くに隠した所へオーロラが迷い込み指に糸車を刺して呪縛からは逃れられず床の人になります。方向音痴の(笑)フィリィップがキスをしてもオーロラは目を覚まさず、まさかのマレフィセントが額にキスを贈ったら目を覚ました時の場内のざわめきといったらなかったね!!えぇ〜っ!?ってなるよ(笑)
アナに引き続き真実の愛とは…?第2弾!!
ここからはステファン国王vs.マレフィセントの死闘展開。マレフィセントがオーロラを逃がすんだけど(お母様!!ぶわっ!!)逃走途中でオーロラが昔切り落とされたマレフィセントの翼を見つけてしまう偶然。かつて愛した女の一部を捨てられなかった国王の恋心の名残なのか、ただの執着なのかは計り知れないけど、その翼を処分していなかったのが仇となった。
銀でできた網の下でもがき苦しむマレフィセントと主を守る為に闘うディアヴァバルがステファンに殺される危機一髪の所へ翼を持って来たオーロラ。そこからはもうマレフィセント無双(笑)実の娘にまで見捨てられた駄目な父ちゃん…世間の肩身が狭いお父さん達が観たらどんな感想なんだろうと涙。最後は塔から落ちて命を落とす国王。この人も可哀想だったかも。マレフィセントと純粋に愛し合っていた幼少期が一番幸せな時間だったね。
国王亡き後、茨の囲いを解きオーロラとマレフィセントは妖精の国で暮らします。
…フィリィップ王子の立場は!?(笑)
存在薄過ぎワロタ(^^)
めでたしめでたし……(^q^)?
その後の物語をスゲェー知りたい終わり方だったなぁ。結局オーロラは運命の王子様を見つけられるのかしらん?ママンであるマレフィセントのお眼鏡に敵わないとアカンやつや!!あんな姑怖すぎる!!(笑)
やぁー面白かった。これから違う目でヴィランズが愛しく思えるな。邪悪な呪いをかける動機とか考えた事もなかったし奥深い。本当は恐いアンデルセンに近いかも。