それは、2019年1月10日(木)に、実母が脳出血で救急搬送された事から始まりました。
今から遠い先への記録を残す為と
同じ症状で苦しんでいる方々へ、少しでも情報提供を出来たらと思い
ブログを始めるキッカケとなりました。
拙い文章ではありますが、お付き合い願えればと思います。
この日はとてつもなく寒いものだった
今季最低の気温であろう
【午前中の母の状態】
私はその場に居なかったが、
車で父と同乗中に会話をしても成り立たない様子だったらしい
その上、不可解な内容を発言しても自分で気付けない
それに対して父も苛々して、感情的になってしまった様子
【午後の様子】
私も会話をしたが内容がおかしい
うちには愛猫がいるのだが「今日は“暑い”のだから、上に(ひざ掛けのような物)掛けてあげないと」
私は暑い?寒いからでしょ?と訂正したが、聞き入れてくれない
本人には言葉を間違えている自覚が無いのだ
その後も何度か寒いを暑いと言い、数を足すべきものを引いてしまう
この辺りでおかしいと思いつつも、今日は寒いからかな?と軽く捉えてしまっていた
普通にテレビを見て、内容も正確に把握して感想を言っていたし
会話のドッジボールは出来ていた時もあった
気のせいと思いたかったのに
まさか、この後あんな事になるなんて
疲れているのでは…と思い、当人に昼寝でもして休んだら?と伝えたら
素直に聞き入れてくれた
ただ、寝辛いのか枕を直したりと落ち着かない
逆に私が仕事の疲れ等もあって、うたた寝をしてしまい
母が毛布を掛けてくれたらしい
【15時頃】
母、夕御飯の調理を始める
二品が完成し、なんにも問題なかった
この後、トイレへ行きのだが、激しい咳が聞こえてきて心配になる
少し長い時間で出てきたのだが“頭の左側”や“胸”を押さえていた
大丈夫?と声をかけても、本人は鬱陶しいようで、私に肘を当て押し退ける
父に対しても同じ行為をした後、箸を上下逆にしたり捨てたりと明らかに異常な行動だった
それを見た父が、最初は救急外来まで送迎しようとしていたが
母は意識はあるものの、動ける様子が無く、やむを得ず119番で緊急要請
正直なところ、自宅で救急車を呼ぶのは初めての事で戸惑いはあった
幸い時間帯の事もあってか、野次馬が集まる事は無かった
母はそういう事を嫌う傾向がある
私も見世物にはしたくなかった
気掛かりなのは、母の状態は勿論の事、希望先の病院は空いているのだろうか?と不安だらけに押し潰されていた
それから、救急隊員を家に招き入れ、
今の体調を母に質問していたが、全く答えられず
代わりに私と父で当日の状況を答えた
ストレッチャーに乗せられ、家を後にする母の姿は本当に痛々しくて
心の中で静かに“元気な姿で帰れるように”と願った
その後、救急車内で隊員の方が意識レベルの診断、モニターに接続し心拍数の検査、搬送の受け入れ先等を調べていた
大変な仕事にも関わらず、
案内や説明も丁寧であり、尊敬すべき姿であった
もしも、母が正気であれば「良い隊員さんだったね」と言うに違いない
留守番中も落ち着かないまま、ただただ時間だけが過ぎる
人生の中で、最も時間が流れるのが遅く感じた
何か食べとけと言われたが、全くそういう心境では無い
たまに父から状況を知らせる連絡が入る度に緊張する私
その後、母の処置が終わった時に
「先生がお前も説明を受けたほうが良い」と父から電話で聞き
急ぎ、タクシーで救急センターへ向かおうとするも
こういう時に限って、近場では空車が見つからない
母の体調が気掛かりで平静を保てなくなっていく
なんとか、迎えに来て貰えるタクシーを見つけ、慌てて乗り込んだ
道中も廻りの景色が微塵も目に入らず、ただただ無事で居て欲しいと思っていた
到着後、父と合流は出来たが急用により、医師の手が空かない為、
先に看護師から同意書等の説明と必要項目への記入、
それから判子の押印等を行っていく
その小さな部屋に医師が到着、それから状況の説明を受ける
憎き病名は左頭部の“脳 出 血”(脳溢血とも言う)
【以下、医師の説明内容】
広範囲なので、恐らく後遺症は残ると思うが
今後の回復とリハビリ次第で日常生活に戻れる可能性もある
手術で取り除くと患部が腫れて、悪影響を招く恐れの為
現在の高い血圧を薬剤で低くして、自然に出血が吸収されるのを待ったほうが良い
その為、手術の適用外との判断にした
今すぐ、命に関わることでは無い
↑これは本当に安心した
そんな感じの説明だった
(これは後で父から聞いた話だが、自然吸収か手術かで随分と協議されたらしい)
そして、母が入院中のHCU(高度治療室)への入り方を教わる
家族待機室にあるインターフォンを押し、患者名と自分の続柄を名乗り
了承が出れば、入室できる仕組みだ
搬送された母とようやく対面する
眠っていたので、顔だけ見て、その日は帰路についた
父と会話をしていたと思うが内容は全く覚えていない
何故なら私は強い不安で動揺していたからだ
帰宅後、身体の疲れと精神的なショックの中
病院関係の資料を整理し、必要な物の準備を行い、
とりあえず、自分達も少し落ち着いて寝ようかとの流れになる
無意識にシャワーを浴び
布団に潜り込み目を閉じる
…
…
…
…
…
寝れない…
万が一、何かあれば病院から連絡しますと言ってたっけ?
お願いウチの電話よ、何も受信しないで
虚しく時計の刻む音だけが流れる空間
熟睡するのを諦め、ネットで“脳出血”と検索する
「脳溢血や脳梗塞等を全て含め脳卒中と呼ばれる。
かつて、我が国民の死亡率第一位であった。
今は高血圧の予防等により減少してきた。
それでも“寝たきり”や“強い後遺症”を起こす原因となり、恐ろしい病気である事にはかわりない」
「脳内出血で影響を受けた細胞は元には戻らない」
「出血の箇所により後遺症や障害は様々」
「再発し易いので血圧を安定させる事が予防の為にも重要である」
ねたきり、しょうがい、こーいしょう…
調べるとネガティブな情報ばかりじゃないか
今夜はもうネットを見るのよそう
眠れ、眠れ、眠れ、眠れ、眠れ、眠れ、眠れ、眠れ、眠れ、眠れ、眠れ、眠れ、眠れ、眠れ、眠れ、眠れ、眠れ、眠れ、
頼むから私を寝させておくれ
それとも私が悪夢を見ているのか?
残念だが全て現実であった
結局、眠りにつけたのは早朝であり、起床したのも早朝だった
とにかく、目覚めた時から頭が痛かった
今の体調は最悪だ
何より居る筈の母の姿が無い
いつもの朝では無いのだ
自宅で母と会えるのは何日、いや何ヵ月後になるのだろう?