辻褄合わせの日常
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シンメトリー
2012.8.16.Thu 05:13
[道化ばなし。]

あたしにとって大人とは
子供の頃にできなかったことが
できて、
子供の頃にできいていたことが
できなくなることだ。

それに対して子供は
大人に比べて無垢で
空っぽで無責任だ

どちらも同じくらい子供だ

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双六
2012.8.12.Sun 11:28
[体温調節]

そうだ

あたしは知っていた筈なんだ

「別にいても、あの人ならおかしくないし」
そう言いながら笑っていたのに、
いざそんな匂いの漂う言動を聞くと
不安で不安で堪らなくなってしまうんだ

こんな狡い自分が嫌いだ

それでもあたしと関わるような言動もするから、尚更胸が痛むんだ

あたしが君を想って、「こんな事をしたい」その時ときめきながら考えていたことを、その人としていると思ったら
胸がざわつくんだ

あの時からあたしはもういちいちうだるのは止めようと思っていたのに
結局また振り出しに戻ってしまう

早く会いたいとまた欲張る自分がいる

当たり前になっている自分がいた


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知っていた夏の日
2012.8.9.Thu 04:20
[群青い]

あたしと対等な立場の人達が
あたしのいない所で君といるとしたら、って考えた。

去年の夏の密度の濃い時間を
あたしは未だに全部覚えていた
あれが他人にも受け渡されると考えたら
居ても立っても居られなくなった

不安を抱えた。権利がないのに。
ずっと考え込んでしまった。君は考えていないのに。

そう思っていたけれど、
君は思いの外忙しそうにしていた
あたしの知っている君だ。

肩の力を抜いて安心してしまったけれど、君に

君に早く、少し話したいんだ。
そこから君が広げてくれたら
あたしは君に、あたしのことを話したい。
君がどう思うかなんて分からないけれど、
とにかく安心したかったんだ。
この1人で抱え込む不安を早く断ち切りたかったんだ

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物差し
2012.8.9.Thu 04:14
[体温調節]

不意に君の顔を思い出したんだ

何も知らない他人に自分の身体に
触れられて、何も言えなくて
最初は不安しか感じなかった
何をどうすればいいかも分からなかった

その時君のあの時の笑顔を思い出したんだ

そしたら涙が止まらなくなってしまった
何でなんだろう
これ以上進まない関係なのに
ただ何でもない話をする程度の仲でしかないのに
君が隣にいる筈なんてないのに
もし、いたとしたら、って考えてしまったんだ

君はあたしの事を何も知らないあいつを
どうにかしてくれたかな
傷付いたあたしをそっと抱き締めてくれたかな
泣きじゃくるあたしを撫でてくれたかな
こんなあたしを受け止めてくれたかな

こんな期待が捨てられなくて
想いが溢れかえって
ぎゅっとなりながら会いに行ったよ


君は、いなかったけれど


でもこれは当たり前なんだって
君も忙しいんだろうなって
話を聞いてほしい時に君はいないけど
あたしは君に何か言い付けることの出来る関係でもないし
あたしがいくら傷付いても、
君が何処かで笑ってるならそれでいいや


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色のない青
2012.8.5.Sun 04:58
[群青い]

何も言わずに、ただ抱き寄せて、
体温を伝ってほんの少しの暖かさを感じて、「愛してる」その一言だけでよかったんだ

それ以上は望まなかった
何処にでもいるようなありきたりな、
そんな関係を築き上げていきたかった。
本気だとか遊びだとか
そんな事を自分が言っても、ただの
背伸びにしか聞こえないから
言いたくないけれど、


あたしは、君を愛していたんだ

時折見せる優しさや、ふとした時に緩む頬とか、目を大きくして不思議そうにする時の顔だとか、夜中寂しい時にかけてくる電話の声とか、全部、全部が好きだったんだ

君は
あたしの何が好きで新しい関係を始め、
何を思って毎日を過ごして、
今誰を愛していて、
あの時私のことを、愛してくれていましたか?




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