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山本武と山ツナをこよなく愛する、うぐいすの徒然なる日常を綴ったブログです。
うおおおおおおおおおお!(゜∀゜)
先日のオンリー、お立ち寄り下さった方、本当にありがとうございました!
本をお手に取って頂いたり、差し入れを頂いたり、とてもうれしかったですありがとうございますww
やっぱりイベント楽しい…あああ。
そしてそして、若干過ぎてしまいましたが、バレンタインでしたねww
もう今年のバレンタインは最高な一日でした!いえあ!テンション振り切ってます!(笑)
おかげで山ツナSSを書き殴ってしまいましたよ(・∀・)
ちょっとサイトに上げる余裕がないですので、こことピクシブへ投下していきます!
バレンタインの話です。宜しければご覧ください!
なんかもういろいろとアレでテンションおかしくてすみません!(笑)
落ち着いたらもうちょっとしっかり日記書きにきますねすいません!(・∀・)
アマレット
_______
ツナがパソコンを操る時の、集中した顔が好きだ。
昔は一緒にゲームをしては夢中で画面を追いかけていたけれど、それとは違う、真剣でひたむきな表情に惹かれる。
シルバ―フレームの眼鏡をかけるのは、仕事の時、それもパソコンを使用する時にだけだ。
どちらかというと童顔で可愛らしいツナの顔を、年相応に、男らしく見せる。
ツナがカッコいいのはいつものことだけれど、仕事をしているその表情は、男のオレでも惚れ惚れするくらい、カッコいいのだ。
「…仕事が溜まってるんだよ〜。」
そう言ってツナがノートパソコンを担いでオレの部屋へやってきたのは、2時間ほど前のこと。
執務室にカンヅメになりすぎたせいで集中力が切れたから、気分を変えるために部屋を変えようと思ったそうだ。
それに、執務室にいると獄寺くんがいつまでも自分に付き合って休もうとしてくれないんだもん、と苦笑いしている様子を見ると、もう寝るからと嘘をついて部屋を出てきたのだろう。
そんなわけで、ここへ来た途端にリビングを占拠して仕事を始めたツナを邪魔しないよう、オレは寝室のほうへ移って、ベッドの上でDVDを見て時間を潰していた。
こんな時間に恋人の部屋へ来たのだから、少しくらいスキンシップしてくれたってよさそうなものだけれど。
ちょっとだけ抱き寄せようとしたら、怒られた。相当に切羽詰っているようだ。
書類を机いっぱいに広げ、一心不乱にキーを叩くその背中は、たまにオレが寝室から覗いても、気付く様子がない。
途中で風呂へ行って、しばらくして帰ってきても、その風景は変わっていなかった。
オレは思わず、苦笑いする。
抱えきれないほどの仕事をこなすツナは、本当にカッコいいし、凄いと思う。
でも、無理だけはしないでほしいといつも思う。
思い荷物を背負った小さな身体が少しでも楽になるように、助けてやりたいと思う。
オレはツナに気付かれないよう、静かに部屋を出た。
ぱちん、と集中力の切れる音がした。
パソコンの画面だけだったオレの世界が、一瞬でその視界を部屋の中いっぱいにまで広げる。
打ち込まなきゃいけない書類はまだ数枚残っていたけれど、当初の予定よりも早いペースで進んでいた。
部屋を変えたのが功を奏したらしい。これなら少しペースを落としても間に合うだろう。
「――ん〜…っ、疲れた…。」
天井に向かって身体を伸ばすと、凝り固まった筋肉が解れる音がする。
クキクキと首を回して頭をすっきりさせると、部屋にあるはずの気配がないことに気付いた。
「…あれ?山本?」
部屋の主をリビングから追い出したのは自分だけれど、いつの間に部屋から出て行ったのか。
ここから出ていくにはオレの隣を通らないといけないのに、全然気づかなかった。
どこ行ったんだろう、と思いつつ、極度の集中から抜けたばかりの頭はその反動で靄がかかって、考えがまとまらない。
一点を見つめたままぼんやりしていると、ふいに部屋のドアがガチャリと開いた。
「――お。お疲れさん、終わったのか?」
入ってきたのは、山本だった。
オレの顔を見て表情を優しく崩す。
その笑顔は張りつめていた気持ちをふにゃりと柔らかくしてくれるから、オレは仕事の後に山本に顔を見るのが好きだ。
ドン・ボンゴレである自分を、沢田綱吉に戻してくれる気がする。
「…おかえり。どこ行ってたの?」
「ん?ははっ、ちょっとな。」
そう笑った山本の手には、一つのマグカップ。
オレがこの部屋に備え付けている、オレのマグカップだ。
そして、山本についてくるように漂う甘い香りに、オレは首をかしげた。
いい匂い。疲れた身体に染み込むような、優しい甘さ。
オレがくんくんと鼻を鳴らすと、少し得意気に笑った山本が、オレの手元にマグカップを置いた。
「オレ特製、ホットチョコレート。」
カップの中には、ほこほこと湯気を立てる琥珀色のチョコレートドリンクに、たっぷりの生クリーム。
その甘い香りに誘われて、オレは思わず頬を緩めた。
山本を見上げると、目だけで、どうぞ、と勧められる。
オレはカップを手に取ると、ひとくち口をつけた。
口いっぱいに広がる、チョコレートの甘さ。
一緒に入ってきた生クリームがふんわりと優しくとろけて気持ちいい。
隠し味に使っているのか、鼻の奥に抜けるコーヒーの苦みも絶妙だ。
強張っていた身体が一瞬でほどけた気がして、オレはソファに背を預けた。
そんなオレを見て山本が嬉しそうに笑うのが、少しくすぐったくて、嬉しい。
「はぁ…おいしい。」
「だろ?アマレットリキュール少し多めに入れたから、身体あったまるぜ。」
「山本の入れるカフェラテもおいしいけど、こういうのもいいね。でもなんでまた…――あ。」
そこまで口にして、オレははっとした。
「――そっか。今日、バレンタインだ…。」
仕事に追われて忘れていたけれど、今日は2月14日。
山本がホットチョコを淹れてくれなかったら、全く頭になかっただろう。
それどころか、オレは何も用意してない。まがりなりにも、恋人同士だというのに。
やっちゃった…という顔をして山本を見上げると、ははっと笑った山本が、気にすんなとでも言いたげに、オレの髪を撫でてくれる。
「ごめん…ありがとう、山本。」
「毎日お疲れな。あんま無理すんなよ、ツナ。」
山本の優しさと気遣いがたっぷり詰まった、ホットチョコレート。
その甘さはオレの気持ちをぎゅっと掴んで、堪らなくなって、隣に座る山本に身を寄せた。
なんでこの人は、隣にいるだけで、オレをこんなに柔らかくしてくれるんだろう。
こんなにあったかく包んでくれるんだろう。
大好きだって、心から言える。
山本の腰に手を回して、甘えるように頬を摺り寄せた。
ちょっと驚いた様子の山本が、遠慮がちに背中を抱いてくるのが可笑しい。
仕事終わったのか?というその口を、オレは笑いながらキスで塞いだ。
「うん、今日は終わり。――ここからは、バレンタインの続きね。」
そうつぶやいたオレに、嬉しそうに表情を崩した山本。
強く抱き寄せてくるその腕に、オレは身体を全て預けた。
愛する君へ、ハッピーバレンタイン。
降りてくる君の口唇にも、チョコレートの味が移ってくれればいいね。
fin.
性 別 | 女性 |
誕生日 | 9月10日 |
血液型 | A型 |