続きです。裏ですので閲覧にはご注意下さい。
ユーリはとうとう我慢できなくなり、フレンに声をかけた。
「おいフレン、どうしたんだよ!?何でこんな……っ!?」
フレンの右手がユーリの左腕を力一杯掴み、そのまま引きずられるように階段を上る。ユーリの部屋の前まで来ると迷わず扉を開けて中に入る。
「フレン……っッぐ、うあっ!!」
部屋に入るなり、フレンはユーリをベッドに向かって突き飛ばした。壁に背中を強か打ち付けてユーリが呻く。
「ってめえ、何しやがる!!」
「もう演技はしないのか?」
「最初っから気付いてやがっただろうが!どういうつもりだ!?」
相変わらず考えの伺えない表情のまま近付いて来るフレンに一瞬恐怖を覚え、ユーリは固まった。
その瞬間物凄い力で両肩を掴まれ、一気にベッドに押し付けられる。
骨が砕けるんじゃないかと思うほどの力に、ユーリの顔が苦痛で歪む。
「ぅぐ…っ、あ!!」
「僕がこの数ヶ月の間、どれだけ君を想っていたかわかるかい?」
「久しぶり…に、会って、それでこの…っ、仕打ち、かよっっ!!」
緩むことのない力に、ユーリは話すのもやっとだ。
「だって、僕が想うほど、君は僕のことを気にしてくれてないみたいだからね」
「何、言って…」
「髪、切ったのか」
低い声で問い掛けられ、ユーリは体温が一気に下がる思いがした。
すうっ、と目を細めたフレンの顔が降りて来て、首筋に口付ける。そのまま頬までを舐め上げられ、ユーリは全身に鳥肌が立つのを感じた。決して快感などではない。
「ッ、ひ…!これ、はっ!!」
慌てて言い訳をしようとするが、その口はフレンの唇によって塞がれてしまった。喉元に届く勢いで舌を挿し込まれ、苦しくて堪らない。
「んっ…、ぐ!む…ぅ、ふッ…!!」
ユーリの口内を散々犯して、漸くフレンの唇が離れた。
「この服も、ユーリの趣味じゃないだろう?エステリーゼ様かな?」
「…は、何、言って」
インナーのシャツの衿元を指で弄びながら、フレンが呟いた。
「全く…、僕の言う事は聞いてくれないのに、相変わらず彼女には甘いんだな」
「な……ッ!あ!!」
フレンの指に力が込もったと思った瞬間、一気にシャツが引き下げられた。ぶちぶちと音を立てながらボタンが弾け飛び、肩口を擦り付けた布地がユーリの肌に赤い跡を付けた。
「…似合わないよ」
ボロボロになったシャツと、上着のジャケットを捲り上げ、そのまままとめて脱がして部屋の隅に放ると、フレンはユーリの胸に顔を寄せた。
そうして舌を這わすと、乳首を丹念に舐め回す。
「どういうつもりか知らないけど…」
軽く乳首に噛み付くと、頭上から小さな悲鳴が降って来た。
「僕が喜ぶとでも思ったかい?」
フレンはきっと、ユーリが髪を切り(切ってはいないが)、服まで変えて自分を驚かそうとしたのだろうという事は理解している。
それにしたって、この怒りようが理解できなかった。説明する暇も与えてもらえない。一体何だというのか。ユーリも段々、腹が立って来ていた。
「別に喜ばせようなんて思ってねえよ!これは、たまたま」
エステルとふざけて、驚かせてやろうと思っただけだ。髪だって切ったわけじゃない。
そう言うつもりだったのだが。
眼前のフレンの様子に気圧されて、またしても最後まで言葉に出す事ができなかった。
「へえ。僕が嫌がるのがわかってて、そんな面倒な事した訳だ」
「だから、違っ!」
フレンの手がズボンに掛かる。
「ちょっ、待てって!!」
「待たない。君だって僕の言う事ちっとも聞いてくれないじゃないか」
「訳わかんねえっつってんだよ!!」
「君が僕のものだって、判らせる必要があるみたいだし」
「いい加減にしやがれ…、おわ!?」
下着ごとズボンを引き下ろされて、慌てて身体を起こす。しかし次の瞬間伸びて来た右手に顔の下半分を押さえられ、そのまま勢い良くベッドに押し付けられてしまう。
「!!」
反動で跳ねた脚を抱え上げられ、大きく広げられた股の間にフレンの身体が割り込んで来る。
と、ユーリの顔を押さえ付けていた手が離される。脚を自身の身体で抑え付けて動きを封じたまま、フレンは既にはち切れんばかりになっていた欲望の塊を取り出し、ユーリの蕾に押し当てた。
まさか。
ユーリは恐怖で凍りついた。
フレンとこのような関係になってから何度か抱かれたが、未だ慣れたとは言い難い。時間をかけて丁寧に解され、漸く繋がる事が出来るのだ。
それなのに。
「い……、嫌だ…!やめろ、フレン!!」
「っ…!」
ユーリの嘆願など聞こえていないかのように、フレンは自身の腰を押し進める。
「ふ…っ」
「っぐぁ、ああああぁぁ!!」
あまりの激痛に視界が霞む。恐らくはまだ先端ぐらいしか挿入っていないだろうが、これ以上受け入れるのは不可能だった。
力を抜く余裕など全くない。これではフレンの方も辛いだけだろう。
「いっ…あ、抜け、って……ッ!!」
「………っ!」
しかし次の瞬間、さらに突き込まれて一瞬呼吸が止まる。悲鳴を上げようとする口を手で塞がれ、ユーリは泣きたくなった。
いや、実際泣いていた。
なんだよ、これ。
こんなの、ただの強姦だろ。
あまりの痛みと呼吸の不自由さに、吐き気がする。身体の自由は奪われていないが、抵抗する気力もなかった。
ただひたすらに揺さぶられながら、自分を愛している筈の男の顔をぼんやりと眺めていた。
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続き、ます