2018-8-16 19:40
地鏡を割って
執拗に私の手を引く
夏の湿度になんて言い返そうか
欲しいものではなく
ただ一方的に与えらているだけ
どれだけ分け与えても
それはただ物と引き換えに
関係を保ちたいという
弱く拙いだけの己惚れなのに
ひたすら暑いだけなら
まだ我慢できる
深く腕を握るから
振りほどく気力もなく
身も心も遣られていく
日夜降り注ぐ
蝉の声に蜩に声に
いつまでも熱は高い
痕が付き火照った腕を
冷やす優しさは
幾何も先のようだ
渡せる物など燃えてしまえ
君への感情
諸共全て