シャーロックホームズを読み名探偵に憧れた女学生・菜富お嬢様は、お抱え俥夫の俺と共に事件を解決しようと動く大正時代のお話。
死んだはずの友人から手紙が届いたと聞き調べる菜富と俺は、友愛関係を結んでいた友人が亡くなり、その友人の夢を叶える為、女学校の教師を目指すことを知り、2年後、進学祝いに万年筆を送る約束をしていた。
約束とは何なのか、姉にそれを託された妹は、心中だと勘違いし、手紙を届けていた。
像の中に入って盗みを働いていた男。
未来人から人探しを依頼され、拉致されるがそれは、姉の心配からだった。
火事で死んだはずの夫を見かけた女性。実は夫を殺したのは女性だったのだ。
謎解きをしたい謎解きに向かないお嬢様と、お嬢様に振り回されながらも冴えている俺。しかしその組み合わせはお嬢様によるプロデュースのものだったのだ。
事故で両腕を亡くしてしまったお嬢様の俺への課題。お嬢様はとっくに、轢き逃げの犯人を知っていたのだ。
『帝都探偵 謎解け乙女』
著者 伽古屋圭一
発行元 株式会社宝島社
ISBN 978-4-8002-2080-6