「またあの怪人出たのかよ!場所はどこだ!?」
御堂は彩音と囃に聞いてる。
「大阪某所だぞ」
「場所離れてね?鼎を狙うんなら支部がある京都じゃないの?なんかおかしくないか?」

囃は御堂を急かす。
「ほれ、早く行くぞ。市民があぶねぇんだ。月島も入れておけよ」
「月島?」

御堂はぽかんとしてる。囃、何かあるらしい。
「月島の戦闘スタイルはかなり変わってるから、もしかしたら謎の怪人に有効かもしれんのよ」
「数日前、お前らやられていたじゃん」

「とにかく月島は連れていけ」



大阪某所。怪人の襲来に逃げ惑う市民。謎の怪人は絲庵(しあん)が生み出した怪人・ネオメギド。
体には棘のようなものがちらほら見える。食虫植物のようなフォルム。食虫植物を人型にしたような怪人だ。


ネオメギドは戦闘員を従えて襲撃。現場に到着した晴斗達は謎の怪人+戦闘員という組み合わせに嫌な感じがした。
御堂と囃はそれぞれ指示を出す。


「彩音はマグナム使って戦闘員を倒せ!晴斗はブレードを発動させろ!」
「御堂さんは!?」

晴斗は戦闘員を羽交い締めにしながら聞いてる。
「俺はマグナム2丁使って攻撃するわ」
「マグナムブラスト2丁使うの!?」

「この銃、超使いやすい。気に入った」


御堂、颯爽と2丁の銃を使い戦闘員を撃破していく。やはりこの長官開発の対怪人用銃・マグナムブラストは使いやすくなっている。ちょっと銃が大きいのが難点だが…。


支部主要隊員は囃と月島、高羽が来ていた。囃は指示を出す。

「高羽は戦闘員を本部隊員と共に撃破、俺と月島はあの怪人をぶっ倒す」
「そう来ると思ったよ」

高羽はにこやかに返事をすると、二刀流のブレードを抜刀→戦闘員に次々斬りかかる。
囃も野太刀タイプのブレードを抜刀。月島は見慣れないものを取り出した。

「月島、試しに攻撃してみてくれ」
「了解しました」


月島が手にしていたものはエレキギターとキーボードが合体したようなもの。

晴斗達は意外な武器に驚きを見せる。楽器!?


月島はチューニングがてらに弦を鳴らした。辺り一面衝撃波と巨大なイコライザーのようなものが発生。戦闘員はイコライザーにより、次々やられていた。
晴斗達、本部隊員は気づいた。月島さんは音を具現化して攻撃してる!

月島は武器を介して音を可視化出来るのか!?


さらに月島はキーボードを鳴らす。攻撃が変わった。どうやらギターとキーボードでは攻撃の性質が違うらしい。


この音撃とも言える攻撃に、謎の怪人は少しだがダメージを受けていた。
御堂達は月島に気を取られつつも、戦闘員を撃破。

囃も野太刀ブレードで叩きつける。
「和希、今回は戦闘員多いな」
「異常に多くないか?」



大阪某所にいる怪人は囮だった。鳶旺(えんおう)はもう1体、支部に向けてネオメギドを出撃させていたのである。
隊員達を手薄にすることで、確実に鼎を手に入れようとしていた。


異変に気づいたのは北川。

「怪人、支部に向かってきてます!」
「大阪に現れたのは囮だったのか。今すぐシールド展開しろっ!」

本部と支部にもゼノクのようにシールド展開させることが出来る。防衛システムはゼノクほどではないが。


「あの怪人、この間と同じメギドだ…。紀柳院が危ない!!」
北川は隣の病院へと急いだ。今現在、支部は隊員が少なく手薄。主要隊員のほとんどが大阪に行ってるせいもあるが。

久留米と鶴屋は怪人を足止めすることに。
「かかってきな。新種のメギド」

怪人は久留米の攻撃をものともせず、支部の方向へ向かっている。他の隊員も銃撃するが、ほとんど効いてない。


このままだと支部がヤバい!!



大阪某所では月島と晴斗の連携でなんとかネオメギドを撃破。晴斗はかなり消耗していた。

「つ…月島さん、ありがとうございます」
「お礼はいいよ」


そんな晴斗達に支部周辺で同じメギドと交戦中との通信が。今の支部は手薄。

「早いとこ戻るぞ!今、久留米と鶴屋が足止めさせてるって聞いた」
「久留米と鶴屋ってお前の仲間の」
「いいから支部がヤバいんだ、戻るぞっ!」

囃、焦っているのか2回同じことを御堂に言っていた。



支部隣接・組織直属病院。


北川は鼎のところへ急いできた。

「この間と同種の怪人が支部周辺にいる。紀柳院、地下へ逃げろ」
「地下だと!?」

「本部と支部にもゼノクみたいな地下シェルターがあるんだよ。まだ君は戦える状態じゃない」
「だがこのままでは支部が…!」

鼎の声がかなり緊迫している。北川は鼎を安心させようとする。
「今の支部は手薄だが、俺達司令クラスが戦うとヤバいの、見たよね?
紀柳院はとにかく逃げて。病院からでもシェルターは行けるようになってる。支部は俺達が死守する」

「北川さん、信じていいのか?」
「当たり前だろ」


そんな北川に小田原から通信が。
「えっ!?小田原司令が出撃する!?俺は紀柳院の側にいろ?わ…わかりました」


小田原司令が出撃ってよほどだぞ。


ネオメギドはついに支部をロックオン。小田原は巨大な斧を装備していた。

「久しぶりにこの斧を使うことになるとはな」
小田原司令は斧使いだったのである。いきなり小田原は斧をぶん回し、ブーメランのように飛ばす。見事に怪人にクリティカルヒットさせ→斧は手元に戻る。

小田原の大斧は彼にしか使えない仕様になっている。


小田原vsネオメギドという構図に。小田原は大斧を使いこなしている。

その隙に久留米達は撤退。



地下シェルターでは北川が鼎にブレードについて話していた。


「君のブレードを見たんだが、鷹稜(たかかど)は君の力をもっと発揮して欲しいと望んでいるようだ。
だから反応しなかった。紀柳院、自分の力をもっと信じるんだ。そうすれは自ずと武器は答えてくれる」

「武器にも意思はあるのだろうか…」
鼎は呟く。


「少なくとも、暁と紀柳院のブレードには意思があるように見えたよ。
どちらも意外性を発揮してるからね。暁のレイジングスラッシュはまだ伸びるかもしれない。紀柳院もまだのびしろがある」



ネオメギドは蔓を展開、小田原の大斧に絡みつく。ここで退くわけにはいかない…!
蔓は強力なのか、なかなかちぎれない!

そこに御堂達が到着、御堂は2丁のマグナムブラストを使い蔓をぶった切った。


「司令、大丈夫か」
「御堂か。助かった」


ネオメギドはさらに蔓を複数展開させた。この間よりも攻撃パターンが増えている!
あの蔓に絡みつかれたら終わりだ…。


晴斗は持ち前の運動神経で蔓から逃げる逃げる。月島は音撃で怪人を翻弄。



地下シェルターでは鼎は北川にこんなことを聞いていた。

「鷹稜はどこにある?」
「司令室だよ。…まさか行く気なのか!?…鷹稜が君の力に共鳴するかもしれないが。止めた方がいいぞ!」


鼎は少しだけ振り返る。白い仮面が見えた。どこか無理しているようにも見えた。

「私だってずっと守られてばかりじゃいられませんから。狙われてるのはわかってる。だが…戦いたいんだ」

鼎はとぼとぼと地下シェルターを出た。


司令室にある鼎のブレード・鷹稜は淡い光を帯びていた。
そして鷹稜は独りでに宙を舞い、鼎の元へと来た。

「鷹稜…」
鼎はブレードを手にした。鷹稜は共鳴していたのである。



ネオメギドは小田原にも容赦ない攻撃をする。御堂と晴斗の連携で蔓を切るものの、再生されてしまう。
そこに突如出現したのが鼎のブレード・鷹稜。

鷹稜は晴斗の元へと現れた。
「鼎さんの…ブレード?使えということ?」

晴斗は光を帯びた鷹稜を手にした。晴斗は恒暁(こうぎょう)と鷹稜、2つのブレードを手にネオメギド目掛けてダッシュ。
鷹稜は共鳴状態にあるため、晴斗には敵の攻撃が一切効いてない。

鼎の能力は武器さえ媒介にしていれば本人以外でも使えることが判明。
晴斗は鼎の想いを受け取った。


「おりゃあああああ!!」

晴斗は2つのブレードを使い、ネオメギドを撃破した。鼎の鷹稜のおかげか、晴斗の体力の消耗は軽減されていた。

鷹稜は戦闘が終わると宙を舞い、主の元へと消えた。


鼎は戻ってきた鷹稜をいとおしげに見つめる。鼎は仮面姿なので表情はないのだが、角度的にそう見えたようで。

「…おかえり」



晴斗が恒暁と鷹稜、2つのブレードを使うと力が増すことが後に判明。
相乗効果なんだろうか?



ネオメギド戦から数日後。鼎はすっかり元気になっていた。

「鼎の怪我、だいぶ良くなったみたいだな。良かった良かった」
御堂、安堵の表情。晴斗はなんとなく鼎さんのブレードが使えたのか、わかったようなわからないような…。そんな感じ。

逆に鼎は晴斗のブレードを使えるのかもわかってない。



この戦闘は本部とゼノクに衝撃をもたらす。


「晴斗と鼎のブレード、相互作用でもあるのか?作り手は違うのに。
やっぱり2人の能力(ちから)が関係しているんでしょうか」
「宇崎はそういう見解か〜。こればかりはなんとも言えないが。あの怪人、植物由来なあたり引っ掛かるねぇ。誰彼構わず攻撃的なのも」


蔦沼も何やら引っ掛かっているらしい。
「調査は続行しよう。あの怪人はあまりにも違いすぎる」