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season2 第10話・最終回(4)

パーティーという名の飲み会当日が来た。果たして何人集まるのだろうか。
絶鬼戦から約1週間経過していたのでタイムラグこそはあるが、ようやく勝利のお祝いパーティーが出来るわけで。

会場は都内にある、お洒落なカフェバーだった。その店は御堂な顔見知りの喫茶店のマスター・藤代の知り合いが経営しているという。
御堂は店の外観を見て既視感があった。


…あれ?ここ来たことあるぞ。たぶん。


「和希、店の前でぼーっとするな。入るぞ」
「わりぃ」

鼎に促され、御堂は入店。鼎も続く。店員に通された2階の部屋には既に参加者が集まり始めていた。


「やっぱりたいちょーときりゅさん来たー!」
いちか、めちゃくちゃ嬉しそう。

「思っていたよりも人数少なくないか?」
鼎が呟く。確かに人数がやけに少ない。よく見るとまだ北川さんと暁親子が来ていない!


「室長」
「和希、どしたー?」
「長官は来るのか?」

宇崎、少し間を置いて。
「長官は向かっているよ。そろそろ着くってさ」


来るんかいっ!!


少しして、北川と暁親子が到着。晴斗はテンション上がってる。
陽一は北川と宇崎に軽く挨拶していた。

「へぇ〜、蔦沼長官も来るんですかー」
「陽一、長官に会うの久しぶりだろう?」
「北川はあれから何してたんだ」

「一般市民に擬態してるよ。臨時隊員の出番は当分なさそうだからね〜。あれから怪人まるっきり出てないでしょ」


ぎ…擬態……。

陽一は「擬態」というパワーワードにたじろぐ。
陽一も北川同様、臨時隊員なので平和になった今は完全に一般市民と化しているから同じ穴の狢だなと。



しばらくして、ようやく蔦沼と西澤が到着。パーティーの用意は出来た。

「会食スタイルじゃないから皆ラフにしてね。楽しもう!」


それ長官が言う言葉か!?

会場にいた長官以外の全員がそう思った。ラフすぎやしませんか!?


参加メンバーは私服と制服が半々だった。晴斗にはまだ制服が支給されてないので私服。
蔦沼・宇崎・西澤はきっちり制服姿で来てる。北川と陽一はラフな私服で来ていた。



こうして和気あいあいとパーティーという名の飲み会が始まった。和やかな雰囲気でまったりしている。


この飲み会に集まった参加者は鼎・御堂・いちか・彩音・桐谷・霧人・晴斗・宇崎・陽一・北川・蔦沼・西澤・憐鶴(れんかく)・苗代・赤羽の15人。

思っていたよりも少ない。ほとんど馴染みのメンバーだ。そこに憐鶴達執行人一同と臨時隊員2人(北川と陽一)が加わった形。


鼎は飲み会が始まる前に、物陰で仮面から食事用マスクにさりげなく替えている。


鼎がいるテーブルには彼女が食べやすいように料理に工夫がされていた。あらかじめ彩音がお店に言っておいたらしい。


いくつかある大皿料理は、鼎が頼めば食べやすいサイズにしてくれる親切仕様。

彼女の食事用マスクの開口部が小さいので、どうしても配慮が必要になる。



鼎の隣には御堂と彩音がいた。彩音の隣にはいちか。


「きりゅさん、器用に食べてるよね」
「慣れだ慣れ。練習はキツかったんだぞ」

彼女は黙々と食べている。鼎用のパスタは食べやすいように麺が短くされている。
カフェバーはイタリア料理がメインのお店。いちかはカルパッチョを美味しそうに食べている。

「おいちー♪」


しばらくしてから藤代がやってきた。藤代はこのカフェバーの店主に会いに来ただけみたいだが。


「柏、どう?ゼルフェノアさん達の様子は」

「なんか和気あいあいとしていて温かいよ。
平和になったから緊張が解けたんだろうね〜。初めて長官と本部司令、司令補佐を見たがカッコいいなぁ」


柏と藤代は知り合い同士。


「紀柳院さんに出す料理は配慮したのか」
「駒澤さんからあらかじめ聞いていたからね。『紀柳院さんは食事用マスク着用で食べるから、小さめに食べやすくして欲しい』って。
彼女の食事用マスクを見たけど、開口部が小さいから食べるの大変そう…。藤代も食事は大変なんだろう?同じ仮面生活をしている者なんだし」

「彼女とは違った意味で大変さ」


トイレに行こうとした御堂は藤代を見る。
「なんで藤代がいるんだよ!?」

御堂、若干酒が入ってる。藤代は冷静。


「柏に会いに来たんだよ。今日の僕はヘルプ要員だから、君たちは心おきなく食べなって」
「お、おう…」

「それより…トイレは大丈夫なの?」


御堂、藤代に言われてトイレに駆け込む。ギリギリ間に合った模様。
トイレから出た御堂は少しだけ藤代と話をした。


「お前の知り合いが柏なの!?…柏って…」
「和希忘れたのか〜?同級生だったじゃないか。あと和希は1度、この店に来てる」


あの既視感はそれだったのかー!


なかなか戻ってこない御堂を心配して鼎が降りてきた。店の1階はがらがら。

「和希、何やってるんだ。遅いぞ。油売ってたのか?」
「藤代・柏悪い。鼎が来たからまた話は今度な〜」


御堂、鼎に連れられ2階へ。その様子を見た2人。


「あれが紀柳院司令補佐…。確かに食事用マスクの開口部小さいよね。柏、ナイスアシスト」
「お前に言われたくないけどなー。ヘルプ要員ならこれ持ってけよ」

「はいはい」

藤代、柏に頼まれた料理を2階へ持っていく。



カフェバー2階では。


彩音は酒が入り泣き上戸に。いちかはなだめるしかない。

「私は鼎のことが心配で心配で…。幸せになって欲しいのーっ!」
「あやねえわかるよ。わかるから泣かないで〜」


普段の彩音と全然違うため、戸惑ういちか。酒が入ると泣き上戸って…。
いちかはお酒が飲めないのでオレンジジュースやコーラを飲んでる。

御堂も酒が進んでいたようで、こちらは酒が入るとペラペラ喋るタイプでめんどくさい感じ。
御堂の話に付き合わされる苗代と赤羽が不憫。彼らのテーブルが御堂の隣だったがゆえに、彼の話に付き合わされた協力者ズ。


鼎は身体に障るため、酒は一切飲まない。
結果的に憐鶴とゆるーく話をしてる。


「憐鶴、執行人…どうするんだ?続けるのか」
「…続けようかなと。まだ迷っていますけどね。依頼は来ますから」

「別に、自分のペースでいいんじゃないのか」
「…そうですね。アドバイスありがとうございます。平和になったおかげで依頼も激減したのでゆっくりと考えます」

「憐鶴は昔の私に似ているな…」
「…え?」

「なんでもないよ」


憐鶴は任務中だけ冷たい言い方をするんだな。本当はそんな人じゃないんだ。
あえて心を鬼にして殲滅していると改めて知る。


御堂の話はヒートアップ。


「苗代と赤羽は恋人いんのー?」
「いないですよ」
「いないって」

「守れるものがあると強くなる。これマジな。人間恋すんと変わるもんよ」


御堂は酒が入るとかなりめんどくさくなるらしい。鼎は御堂を制止した。

「和希、それくらいにしておけ。2人とも困っているだろ」
「悪かった!」


御堂、土下座して謝る。酒が入っているせいかオーバー。鼎はおろおろ。

「土下座辞めろ!恥ずかしいだろ!!和希!もう酒飲むなーっ!」


鼎、意外と強い。あの御堂が平謝りなんて。たぶんお酒のせいだろう。しかも大袈裟に土下座。



そんなこんなであっという間に時間は過ぎ、飲み会は終わった。桐谷が御堂・彩音・鼎を送ることに。
いちかは先に代行を呼んでいた。その後桐谷の車内に合流。


代行が来たところにいちかが2人に声を掛けた。

「苗代さん達、災難だったっすねぇ…」
「酒入った御堂さん、めんどくさいよ〜」


協力者ズは災難だったようだ。御堂に恋愛論を説かれてたじたじだったとか。なぜに恋愛論!?

彩音は帰るまでずっと泣いていた。どんだけ泣き上戸なの…。


意外としっかりしていたのはいちか。普段はいじられがちないちかだが、酒の席では逆転。

「たいちょーとあやねえ、お酒の飲みすぎは良くないよ?きりゅさんが戸惑ってたからね」
「ごめんなさい〜」


この日の夜はやけに長かった。



そして、翌日。宇崎は鼎にあることを話すのだが。


season2 第10話・最終回(3)

パーティーという名の飲み会前日。本部・休憩所。


「――え?兄貴ゼノク近々出れるかもしれないの?そこはまだ保留なんだ。
――いいよいいよ。兄貴が決めることだし、あたしは干渉しないからさ」

いちかは電話を切った。兄貴がゼノクから出れるかもしれないという知らせは嬉しいけど、数年間ゼノクで治療していた兄貴からしたら複雑だろうな。兄貴にはあっちで出来た友人もいるんだっけ。


「いちか、どうしたの?」
彩音が声を掛けてきた。
「いや…なんでもないっす」

いちか、なんだか深刻そうだったけど…。



その日の司令室はやけに静かだった。鼎しかいない。
御堂が入ってきた。


「あれ…室長は?」
御堂は辺りを見渡す。宇崎がいない。

「出張に行ったよ。日帰りだから夕方頃には帰ってくるはずだ」
「だから鼎ひとりなのか…。静かな司令室って、なんだか落ち着かないよなぁ」

御堂が呟く。平和になったとはいえ、御堂達はいつも通り訓練してる。今日は司令室が鼎ひとりなので、訓練は副隊長に任せてるが。


「和希、また家に行っていいか?」
「室長いないからってその話するか?それも司令室で。休憩所にしとけよ」

「まぁそうなんだが。ようやく肩の力が抜けたよ」

鼎はあれからだいぶリラックスしているように見える。平和になったことで、司令補佐の重荷がなくなったのかな…と御堂はなんとなく感じた。

鼎が補佐になった当初は重圧に潰されそうになっていたのに、今では嘘みたいに補佐を努めている。司令の室長不在時は彼女が指揮をするまでになった。



再び休憩所。桐谷と霧人が来た。


「きりやん・しぶやん、なんか今日は来るの早いね」


霧人はぼやく。

「暇になってしまったからな〜。あれから怪人出なくなっただろ」
「平和になったのはいいけど、なんか…なんかな〜っすよ。メリハリがないって言うか」

「そうそうそれそれ!」


彩音は休憩所を出た。向かうのは屋上。屋上に行きたい気分だったらしい。

「あやねえ、どこ行くの?」
「屋上。ちょっと…ね」


あやねえどうしたんだろう…。



屋上で黄昏る彩音。彼女の中には鼎の親友であるがゆえの思いがあった。

鼎には幸せになって欲しい…。私はそう願ってる。


そこに空気を読まないいちかが心配してやってきた。なぜか桐谷も一緒。桐谷は付き合わされたらしい。


「あやねえ、なんかすごい顔してるけど大丈夫?」
「…え?怖かった?ちょっと考え事してて……」

「それってきりゅさんのこと?」
彩音はようやく話せるなと思い、いちかに吐露。


「私さ、鼎との付き合い長いじゃない…。だからなんていうか、鼎には幸せになって欲しいなって…わがままだよね…」
「そんなことないと思うよ。今のきりゅさん、たいちょーが心の拠り所になってるんだと思うの。あんなにもリラックスしたきりゅさん初めて見たよ」


いちかもわかるんだね。鼎の顔は仮面で隠れてるが、雰囲気が変わったことに気づいたんだ。
鼎は補佐になってからさらに変わった気がする。憐鶴(れんかく)との出会いは彼女に影響を与えたんだろうな。

彼女は変わった。あの笑えなかった鼎が今では笑えるようになったのはものすごい変化で。


「そろそろ戻りましょうか。寒くないですか」
桐谷が優しく声を掛けてきた。屋上は肌寒い。3人は戻ることに。



ゼノクでは憐鶴が仲間の苗代・赤羽といた。以前とは違い、憐鶴は任務以外は顔を隠さなくなる。黒い制服はそのままだが。


「憐鶴さん、体制変えるってマジ?」
赤羽が聞いた。

「地下の隠し通路、意味なくなりましたからね。私の部屋…というか請負人本拠地の仕掛けのスライド壁はなくして貰おうかと」

「それ…出来るの?」
苗代も気になっている様子。

「請負人は長官管轄なんで直接聞いてみますか。今は平和になったので、依頼も激減しましたからね〜。
人間態の怪人の数もかなり減りました。いい怪人は倒さないですよ。当たり前じゃないですか。
その中で悪事をする怪人はさらに少ないと思われますね。例外はありますが」


まぁ、例外というのは裏社会や反グレあたりにはまだうじゃうじゃいますけど。リスクが大きいのであえて避けてるが。
人間態でもあれなのに、怪人だからリスクが大きすぎる…。こいつらは人間と怪人ががっつり絡んでいるので対処がかなり難しい。

これに関しては警察と連携しないと根絶は不可能。


いくら怪人殲滅のプロの特殊請負人でも、実行不可能なことはあるわけで。それは巨大な権力やヤザや反グレなどが該当する。
特殊請負人は憐鶴以前にも1人いた。その人は巨大な権力に立ち向かい、返り討ちに遭い殉死している。先代の請負人は男性。

彼の意志を継ぎ、憐鶴は請負人になった経緯がある。
彼女の本拠地の地下隠し通路は彼の代から存在していた。


特殊請負人自体、裏の人間なので先代がいた事実を知る者はごくわずか。



ゼノク本館。苗代と赤羽は隊員用の休憩所にいる。


「憐鶴さん、丸くなったよな」

「平和になったからじゃねーの?だって暇…だし」
「赤羽、暇って言うな。それは組織全体に言えることだろうが」
「平和なのはいいけど、暇なのはいいのか悪いのか…」


「あっれー?珍客がいる」


そうわざとらしく言ったのはゼノク隊員の粂(くめ)。

「ゼノク隊員の粂さんじゃあないですか」
苗代、なぜか粂を知ってた。

「こっちも暇なんだよね〜。私達は任務ない時はゼノク職員しているだけいい方かも。本部と支部はなんか…なんだろ。うーん」
「暇なんだな…」
赤羽がぼやいた。

「ま、そういうことだね。逆に宇宙局と航空部隊・基地と海上基地は自衛隊や海保と連携してるから忙しいみたいだよ」
「本部が暇って珍しいよな…」

「ゼノクも後遺症治療目的の施設入居者も減ってるからね。隣接の病院には人いるけどさ〜。
後遺症治療の患者、軽度はほとんどゼノクを出たよ。残りは重度だけっぽい。
請負人も…まさか暇!?」

粂、オーバーリアクション。


「だから俺らここにいるじゃんか」
「あの執行人は本館来ないんだ。見たことないな〜」

「憐鶴さんは地下に慣れちゃってるから、任務以外でもほとんど地下にいるよ。本館来るのは夕方以降らしいけどわからんな〜」


請負人達も大変なのね。苗代と赤羽は協力者に過ぎないんだけど。


粂は話し相手が欲しかっただけらしく、戻って行った。どうやら暇すぎて弓道場で弓矢の精度を上げてるらしい。
これは上総(かずさ)や二階堂、三ノ宮などゼノク隊員の一部はトレーニングやら鍛練をしていた。

二階堂は右腕の義手と左脚の義足を駆使して救助に役立てる道を模索中。戦闘兼用義手の可能性を広げている最中。



本部・解析班の持ち場。


朝倉と矢神はいつも通り。

「矢神、明日の飲み会行くー?飛び入り参加OKだってさ」
「チーフは行かなそう。僕は行かないよ〜」

朝倉はひたすらオンラインゲーム中。仕事はどうした。


「平和になったからって情報収集は怠らないわよ!最近は怪人目撃の報告スレもチェックしてんのよ!?」

ついにネット掲示板までチェックし始めたか…と冷めた目で見る神(じん)。

「朝倉…がっつり遊んでるじゃんか…」
「神さんは明日の飲み会行くの?」

「…別にどうでもいいだろ」


興味のない返答。どうやら解析班は参加しない模様。参加は各自自由なのでゆるいのは救い。
そもそも解析班はインドア派ばかりなので出かけたくない連中ばかり。



暁家。


「父さん明日行くよね!?パーティー」
晴斗はテンション高め。陽一はたじたじ。


「パーティーという名の飲み会な。晴斗も行くのか」
「当たり前じゃんよ〜!鼎さん達と一緒に会食ってなかなかないじゃんか!」
「聞いた情報だと会食スタイルじゃないから、緊張しなくてもいいってさ。
ラフでカジュアルな感じだって」

「場所どこなの!?」
「とあるカフェバーって聞いたな。当日飛び入り参加するやついること想定して、広い店にしたらしい」


「へぇ〜」


晴斗は楽しみで仕方ない様子。

そういえば組織でパーティーってクリスマスパーティーくらいじゃないのか、ゼルフェノア。
クリスマスパーティーは本部でやっていただけに、どう来るのか楽しみで。


組織でやるとはいえ、私服で来る人と制服で来る人に分かれそう。ドレスコードはないから自由だが。
実質本部主催だから本部隊員がほとんどだろうな、参加者は。



本部では帰宅の時間帯に。


夕方頃、司令室には出張から帰ってきた宇崎が来た。
鼎と御堂はそそくさと出る。


「そいじゃ俺らは帰るからな。室長、今日『も』何もなかったよ」
「和希、お前も留守番してたのか」

「鼎ひとりで司令室って、寂しいじゃねぇか」


和希なりの優しさらしい。



ロッカー室で着替えてから本部を出た鼎。ゲート近くでは御堂が待っていた。

「途中まで送ってくよ」
「ありがとう」
「鼎んとこは主夫がいるからいいよな〜」


「主夫」とは彼女の対怪人用ブレード・鷹稜(たかかど)人間態のことである。暇になったことにより、ますます主夫に覚醒している。


「和希のところにもいるじゃないか。シェアハウスのお母さん的な人が」

逢坂のことね…。はいはい。


「そのうち食べに行ってもいいか?」
「逢坂のやつ、喜びそうだな。好きな時に来いって。シェアハウスの奴ら、鼎を歓迎してるから」


そういえば鼎は両親をあの事件で亡くしているからなぁ。俺ん家に来たことで逢坂のあの姿を見て「母親」を思い出したのかも。



やがて鼎が住む本部ゼルフェノア寮へ到着。2人はバイバイした。

「また明日なー」
「和希、声大きいぞ」


鼎は小さく御堂に手を振った。御堂は本部の駐車場へ戻る姿が見えた。



鼎は部屋に入る。鷹稜が当たり前のようにいるがもはや気にしてない。


「鼎さん、おかえりなさい!」
「いちいち大袈裟だなお前…」

鷹稜にそう言うが、まんざらでもない様子の鼎だった。


無題


話題:おはようございます。
昨日の拍手10個ありがとうございます。昨夜なぜかスイッチが入ってしまい、変な時間帯に創作設定2つ書いてしまった…。

今朝、2つとも微妙に直しました。御堂が住むシェアハウスのイメージは妖怪シェアハウスに近いかな〜。
住人の逢坂は妖怪シェアハウスのぬらりひょんみたいなイメージ。


自己満小説season2最終回、最初は上中下になる予定だったんですが長くなりそうなんで変更したり。
サブキャラの眞と藤代は回収したかったんだよ。あいつらどうなった?的な意味合いで。

眞と藤代は主要人物に関係してるからか(いちかと御堂)、season2に出したかったのもある。
最終回、長編になるなこれ…。短くて4で終わればいいのですが。下手したら特別編のthe firstばりの6まで続きそうで。


ラスボス倒してようやく平和になった世界なんで、心理描写が増えた結果長くなってるよ。御堂の家、ようやく出せたよ。



昨日からパンダが中国に返還されるの出てるけど、あれで泣くファンがちょっとわからない。

繁殖のために返還されるんだからいいことだろうが!…って思う。
動物園水族館ではよくあることでは?繁殖のためにお引っ越しすんの。なんでパンダだけ持て囃されてんだ?おかしくね?昔からずっともやもやしてた。

自分、動物は好きですがパンダに関しては理解不能です。
今朝のTIME,でも和歌山のアドベンチャーワールドから安住が中継していたが…ごめん。中継する意味がわからない。マジで客寄せパンダじゃんか。


詳細設定(その他の人物2:主要人物に関係ある人)

自己満小説の自分用メモを兼ねた詳細設定。その他の人物2は主要人物に関係ある人達。



・時任眞(ときとう まこと)


ゼルフェノア本部隊員・時任いちかの兄。年齢は20代後半。


数年前に怪人の襲撃に遭い、ゼノクで数年間後遺症治療を受ける。

season1では全身タイツのようなゼノクスーツ姿だったが、season2では治療の甲斐もあり人前で素顔を見せられる状態にまで回復を見せる。


妹のいちかとは対照的で、のんびりした性格で優しい人。
シスコン疑惑があるが、妹とたまにしか会えない反動だからだと思われる。いちかを子供扱いする。


season2終盤で、ゼノクを出られる段階まで回復したが…。
ゼノクを出るか残るかでかなり悩んでいる様子だったが、友人の七美のことを思いゼノク職員として残ることを決断した。

本人は気づいてないが、七美のことが好きらしい?



・藤代凌(ふじしろ しのぐ)


御堂の顔見知りの男性。喫茶店のマスター。御堂と同年代。30代前半くらいか。

出で立ちは白いベネチアンマスクに眼鏡と異様だが、これは数年前の怪人の襲撃に遭い、顔に醜い傷痕が残ってしまったため。
怪人由来なのでなかなか傷痕が消えずにいた。


season1で怪人の襲撃に遭い、店の一部を破壊されてしまうがなんとか再建。
その後、ゼノクで治療を受けるために店を休業していた。
season2では治療を終え、ゼノクを出た藤代に彩音・いちかが遭遇する。そこで店を再開するとの一報が御堂に彩音経由で入る。


彼の淹れたコーヒーには定評があり、喫茶店には晴斗達が集まることもあったり。ちなみに軽食やデザートも美味しい模様。
御堂はカウンター席を好むらしい。


彼の店はいわゆる純喫茶。

店は大通りから1つ入った細い路地の中にあり、目立たないけど常連客がいる。そんな店。
店自体はこじんまりした感じ。焙煎したコーヒー豆も売っている。


彼は治療を終えた身だが、人前ではまだ仮面を外せずにいた。そしてこの姿を「個性」として認める。
season1で必死に戦う鼎と遭遇した影響をかなり受けている。

本編では1度も素顔は出ていない。



・紬原七美(つむぎはら ななみ)


ゼノクで治療中の女性。本編では1度も素顔は出ていない。眞の友人。藤代とも親交があった。

本編では名前しか出てないが、フルネームは紬原七美。


怪人由来の重度の後遺症で現在も治療を受けており、基本的に人前ではゼノクスーツ姿。
治療完了までにはまだ数年かかると思われる。それだけ重度。


彼女はピンク色のゼノクスーツを好んで着る傾向にある。ゼノクスーツだけだと性別がわかりにくいためなのと、女性らしくありたいがためにウィッグを着けている。

パステルカラーのゼノクスーツもよく着てる。


見た目は動くマネキンみたいな感じ。本人は至ってポジティブだが本当は寂しがりや。
顔全体をマスクで覆われているため、オーバーアクションや仕草を多用し、感情を表現している。


眞がゼノクを出るかもしれないと聞かされた時に本音がポロッと出た。


season1ではゼノクスーツの知名度を上げるべく、SNSで積極的に発信していた。ゼノク公認のインフルエンサーのような感じ。
season2では動画を今でも配信しているかはわかっていない。

知り合いがだんだんゼノクからいなくなることが寂しい模様。
眞が悩んでいるのは七美のこともあるため。結果的に眞は七美優先でゼノクに残ることを選んだ。

素顔は可愛いらしい。彼女は話し方や仕草から20代前半と推測される。


彼女のSNS配信のおかげでゼノクスーツの知名度は上がった。
事情があり、治療を終えてもゼノクスーツ姿の人達に希望を与えている影の立役者だったりも。

友人の眞のことをよく「まこっちゃん」と呼ぶ。


思い悩んでいる時に、東館を初めて訪れた憐鶴(れんかく)と少しだけ会話を交わしている。
憐鶴からしたらゼノクスーツ姿の人は不気味に見えたか、ショッキングだったかもしれない。まんま、動くマネキンにしか見えないから。


眞と七美は互いに友人だと言ってるが、眞の感じからして半分恋に落ちかけているのか?それは神のみぞ知る。

いちかは直感で眞がゼノクに残ることを予想していた。


詳細設定(その他の人物1:シェアハウスの住人達)

自己満小説の自分用メモを兼ねた補完を兼ねた詳細設定。ここからは本編に出てきたその他の人物達をざっくりと。



・逢坂(おうさか)


御堂が住むシェアハウスの住人のひとり。住人の中では最年長のお茶目なおじさん。見た目は若いのでおじさん感はさほどない。

シェアハウスのお母さん的な存在で、料理上手な上にセンスに満ちた独創的な料理をよく作る。普通の料理も美味。
なお、その料理は美味しいらしく住人に好評。御堂も逢坂のご飯を時々食べていることが判明。


同じ住人の稲本とよく一緒にいる。稲本とは凸凹コンビ。
なお、職業不詳な謎な人。何かで稼いでいるらしい。

ファッションセンスも独創的。和装とエスニックを掛け合わせたような格好を好むが、料理する時は割烹着にこだわる。

御堂をよくからかうチャーミングなおじさん。
たまにオネエ言葉になる。

鼎のことを「鼎ちゃん」と親しみを込めて呼ぶ。彼女が遊びに来ることを歓迎してる。



・稲本(いなもと)


御堂が住むシェアハウスの住人。ごく普通の大学生。
なぜかシェアハウスでは逢坂とよく一緒にいることが多い青年。

逢坂とは凸凹コンビだが、逢坂の料理に胃袋を掴まされてしまった人。


ゼルフェノアの司令補佐が来ると聞き、思わず覗き見したやつである。
彼からしたら、ゼルフェノア司令補佐や司令はなかなか間近で見れないような存在。

逢坂からは「稲ちゃん」と呼ばれている。



・樋口(ひぐち)


御堂が住むシェアハウスの住人。若い男性でフリーター。今はリモート業務についてることが多いせいか、部屋にこもりがち。たまに共同スペースの和室にいる。

逢坂の料理には勝てないらしく、共同スペースではよく食べている模様。
なんだかんだゼルフェノアが気になる。住人にゼルフェノア本部隊長の御堂がいるからだと思われる。


御堂の部屋の隣に住んでる。そのせいか、「仮面の司令補佐」こと鼎が気になってしまう感じに…。



・中垣(なかがき)


御堂が住むシェアハウスの住人。若い女性でバイトに勤しむ日々。
何やら夢があるらしく、それの実現のために頑張るひたむきな女子。

彼女も逢坂の料理に胃袋を掴まされた。逢坂とは仲良し。





・御堂の住むシェアハウス


外観はまるで平屋の日本家屋だが和洋折衷。住人の部屋は全て洋室で5つある。
住人の部屋にはそれぞれユニットバス完備。

共同スペースはリビングのような広い部屋と和室、リビングの側にはキッチンがある。
共同スペースのリビングにはソファーとテーブルがあり、そこで住人達が集まっていたりする。共同スペースは憩いの場。


シェアハウスの造りは少し変わっていて、中庭と縁側があるが、外観からはわからない。
縁側は中庭側に向いている。古民家をリノベーションやら何やら手を加えたのが、御堂が住むシェアハウス。シェアハウスの和洋折衷なところが御堂の好みに合ったらしく、彼はこの物件にした。


場所は西東京・多摩地区のどこかにある。ちなみに本部と本部ゼルフェノア寮も多摩地区のどこかにある設定。

御堂が鼎を車で送っていたあたり、鼎が住むゼルフェノア寮からはそこそこ離れているとわかる。


シェアハウスの駐車場は広い。中庭とは別に申し訳程度の庭もある。
見た目は古民家だが意外とセキュリティ万全。



大家さんも癖が強いらしいが、本編には出ない。
大家さんの家はシェアハウスの近所にあります。

シェアハウス住人で癖がかなり強いのは逢坂と稲本の凸凹コンビ。まともなのは中垣。(御堂の証言)
逢坂は料理の腕がなかったら変なおじさん確定。


御堂も住人からしたら癖が強い模様。基本的に口が悪いからまぁ。彼の場合は不器用の裏返しなんだけどね。
逢坂はそんな隊長と司令補佐の不器用なカップルを密かに応援してる。料理を通じて鼎とも仲良くなるくらいなので強い。


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