「さぁ、受け取れ!!!」
いきなり来て、この人は何がしたいんだ。
というか…
気付いてよ。
後ろから冷たい殺気が漂ってるの。
「あ、あの…これは」
「下界では二月になったら大切な存在に渡すらしい。なので…俺も作ってみた。食べてくれるよな?ラファエル…」
「にゃっ…」
僕がその声に弱いの知っていて業っと出したな。
「とても美味しく出来たんだ…」
「ちょっ、シイ………んふぁ…ぁっ」
深い接吻をされてしまい…
息が出来ない。
シイガ卿…
兄様に見せつけるのはどうかと。
「どうだ?俺が作ったチョコの味は…」
思考が上手く働かない。今なんか、恐ろしい言葉が聞こえたような…
駄目だ。
立ってられない…
「ソナタが…チョコで酔うのは当に調べてある。今宵は楽しい夜にしような。ラファエル…」
―――その頃のウリエルさん。
鍋でグツグツ溶かされた茶色液体を体中に塗ったぐられていた。
「は、離しなさい!!!ゼウダー…」
「嫌だ。今宵は、我とたっぷり交わり合おうじゃないか。チョコとソナタのホワイトチョコを堪能したい」
「えっ、ちょっ…ゼウダー…?」
シイガの作戦に乗ったゼウダーさんは、ウリエルにも試したのでした。
「チョコは…媚薬らしいぞ。ソナタも十分に楽しめる…ハッピーバレンタイン…」
魔界のバレンタインだけは、二度とやりたくないと思ったウリエルでした。
†††††
「何が…ハッピーバレンタインですか。あんなバレンタインがありますか。チョコを塗って…もて余す事なく体中を舐められながら逝かされるなんて…」
「…ぁ、兄様は災難でしたね。その…えっと……」
「ラファエル…大丈夫でしたか?あの男に変態行為されませんでした?」
「……う、うん。大丈夫」
ウリエルにとっては災難でもラファエルにとっては、少しばかり幸せが込み上げた為に流石に言えなかった。
バレンタインにプロポーズされたとは…