――天神界・光皇城・玉座
「迥、見合いをせぬか!?」
天神界レイに聳え立つ光皇城の玉座に座る男性が、唐突な投げ掛けをしてきた。
銀糸の髪をした男性が、ぽかーんとする。
「み、見合い?彩夜…」
「ソナタも良い年齢だ。ここは、一つ契りを交わす相手を探すのも悪くない…」
フワッとした微笑を浮かべる彼の瞳を見るなり、顔がひきつる。
この男は、迥が忠誠を誓った姫神の伯父にあたる。しかも…同じ年齢なのだから余計に断りにくい。
「僕、契り交わす気ないよ…」
「そうか。勿体無いなぁ…海王自ら『我が娘と見合いをさせたい』と…願い立てられたのだが…」
「弥梨様から!?」
「あぁ…」
海王 弥梨と云えば、美しき海龍。その弥梨の娘である輝は天神界三代女神の一人だと噂。
「美しき、海王を怒らせたくはないから…断りはしなかったんだが…迥が契りをかわしたくないなら仕方ない」
「ちょっ、待って!見合いする…見合いするからぁぁぁっ」
「してくれるのか…」
「うん…」
†††
迥と輝の出逢い編も書きたいなぁ…と思って序章的な感じで、何年か前に書いた小話。
何時かは番外編で書く予定入っています。
隗斗の作品の中で和風といえば…
『recollection…』・『血の旋律シリーズ』・『蒼いの謳櫻シリーズ』・『冬月シリーズ』・『時空神子シリーズ』・『月花の情シリーズ』・『光炎の薔薇』等々。
高校の時に書いていた物語も和風だったな。基本的に隗斗は和風ファンタジーが好き。
勿論、吸血鬼系も好きだが…
しいて言うなら、和風ファンタジー!!!
『血の旋律シリーズ』本編はBLだけど、柔らかめなBL。
あまりエロを重視せず、けれど濡れ場はちゃんと入れる。
番外編には、十五龍神のそれぞれの物語やら側近達の物語やらを書いています。
そう考えると…
『血の旋律シリーズ』は奥深くしたくなるのも隗斗なりの拘りなんだろうな。
羅:「ソナタが書くと、何故こうも波乱万丈というか…ぎくしゃくが生まれるのかを問いたい」
璃:「隗には穏便にハッピーエンドは無理だよね…」
魅:「…その前に、僕達の物語をこれからどう捻じ曲げようかなんて考えているんだよ」
風:「ド腹黒な部分が滲み出てないのは、褒めてあげるべきだと思う…」
(好き放題言う…登場人物)
羅:「“和”とは、和む物だろう。何処で入れ違えた!!!神々の世界をカオス以上に染めやがって…」